今まで雨天延期は一度もなかったが、今回ばかりは翌週に延期して、第４土曜日での実施となった「子安の里とタブノ木と棚田」。　先週に続いて週末の雨予報にヤキモキさせられたが、何とか曇りの予報になり、おかげで気温も２２度くらいの丁度良い気温になった。　海岸沿いの久留和バス停を降り、山側の車道を進み湘南国際村を開発したおりに設けられた関川沿いの遊歩道に下る。　あまり歩かれていないと見えて、藪で覆われているが、しばらくすると整備された快適な道となる。　遊歩道沿いの小川は数キロ先の源流からの流れで、微かな音を立て静かに流れる。　澄み切った水の流れる心地良いせせらぎは深山を感じさせてくれる。　しばらくすると車道に合流し、林道をゆるやかに登って行くと小さな集落が見えてくる。　このあたりから、炭焼きや石仏、屋敷林など山里の風情が残る集落となる。「平家の隠れ里」の伝説が伝わるこの地は、心やすらぐ日本の原風景の一端を見る事ができる。　ここ「子安の里」の歴史は古く、奈良時代のものと思われる「布目瓦」が出土したことがあるらしいが遺構は発見されず、里の歴史は良くはわかっていないとらしい。　丘陵地に点在する民家、西風を防ぐ屋敷林、陽当たりの良い傾斜地の畑など、ふるさとのたたずまいは今もそのまま残っている。　百数十年前移築されたと言われる二つの長屋門はそのまま残っており、その敷地には現在も人がすんでいるのにはちょっと驚く。　集落を抜けると前方の広大な丘の上に近代建築が居並ぶ湘南国際村が迫る。　湘南国際村は３０年ほど前、高級住宅、大学、企業の研究施設や研修施設等で複合的に開発された街で電線が地中化され、相模湾も遠望できる素敵な立地で美しい街並みが広がる。　国際村の東側の高台で昼食を摂り、日本巨樹１００にも選ばれた「子安のタブノ木」に向かう。　今は訪れる人も少なく、道は草で覆われている。　案内板のない分岐がいくつもあり、初めてでは辿りつけない。　思い出し出し行った先の「タブノ木」は類を見ないほどの巨木。　畏怖を感じるほどの堂々たる姿に「凄っごいね～」と感嘆の声。　これほどの巨木になってもまだ衰えも見せていないタブノ木を見上げ「やっぱり凄い！」と驚かされる。　国際村展望台のグリーンパークの大展望も今日の曇り空でイマイチ。　すぐ下のつつじヶ丘に行くが、ツツジの花はすでに終わっていた。　バス通りに降りて車道沿いに上山口の棚田に向かう。　トンネルを抜け道草牧場の先を左に折れ、里山風景を眺めながら車道を下って行き上山口の棚田に出る。　ここは２０００年日本の里１００選に選ばれ、収穫されたお米は皇室の新嘗祭に献上されたとか。　田植え直後の棚田は畦の緑と水田の水の輝きが相まった素晴らしい眺めが広がる。　稲作作業中の地元ボランティアの方々に声をかけさせていただき、上山口村の鎮守の杉山神社でお参りをすませ無事終了。　一日中曇りではあったが、歩いていて気持ちが良いくらい気温の中、大して汗もかかず疲れを感じる事もなく余裕で楽しめた一日でした。

　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お疲れ様でした